令和5年11月18日(土)に副看護師長研修を開催しました。
研修会場は鹿児島市内の施設からは慈愛会ビル、奄美病院と徳之島病院はそれぞれの施設からZoomによるリモートでの参加となりました。総数62名の申し込みがあり研修当日は61名の参加でした。(参加:いづろ今村病院7名、今村総合病院29名、谷山病院11名、在宅支援部1名、愛の街1名、奄美病院8名、徳之島病院3名 欠席:1名谷山病院)
今回の研修では、ナイチンゲール記章受章による今村節子先生のご功績に触れ「理論的、科学的」な考えに基づき看護の考え方を整理すること、「三重の関心」、看護におけるサービスの質など管理者に求められる視点をインプットすることが大切であると学びました。
次に「今村節子先生に学ぶ」のテーマで、第49回フローレンスナイチンゲール記章受章式典に参加された今村総合病院吉松副看護師長と垣添副看護師長から、今村節子先生のご功績を含めた報告がありました。看護の考え方を整理して理論的組み立てをし、看護技術に科学的裏付けをすることを基本に置き、看護は論理的で科学的という概念を日本の看護教育に与えられた今村節子先生のご功績について学び、慈愛会看護に誇りを感じたとともに、慈愛会の看護の源流として、その教えを伝承していくことが私たちの役割ではと考えました。次に「感染対策の基本的知識とスタッフ指導」のテーマで谷山病院の感染管理認定看護師 中尾看護師長と、感染対策に関する取り組み発表として、今村総合病院の新型コロナウイルス感染症病棟の、「新たなチームの立ち上げと安全な感染対策のリーダーシップを経験して」、愛と結の街の「高齢者・家族を尊重した関わりの中での新型コロナ感染症対策」について講義をいただきました。コロナ禍での感染対策に関する看護管理者の行動について、まずは正しい知識や根拠をもつ、平時から標準予防策を徹底する、感染対策しながらも看護として患者・利用者・家族を尊重して関わることの重要性について学ぶ機会となりました。
午後は昨年度の各副看護師長の「働き方改革」について取り組みの中から各施設1例ずつ発表があり、自組織、自部署の課題について考える機会になりました。その後、看護協会看護アワードの2事例(「ユニフォーム 2 色制」と 「ポリバレントナース育成」による 持続可能な残業削減への取り組み熊本地域医療センター・看護記録に要する時間削減の効率化への取り組み ~記録内容の標準化とリアルタイム記録に焦点をあてて~県立広島病院)のビデオ視聴をし、これらの学びをもとにグループワークで互いの取り組みについて共有しました。今後に向けては、周りとの協働で取り組む、目標や成果を可視化して周知する、柔軟な発想を持つなどの視点で、具体的な計画の検討がすすめられました。同じ立場の仲間の現状に共感し、また刺激を受け、次に進んでいこうとする姿が見られました。
研修のまとめとして中谷看護部長と原口看護・介護部長からは、現場の実践モデルとしての副師長の役割発揮においては、今村節子先生からの学び、看護サービスの向上やスタッフ育成に対する取り組みについては、感染対策に関する講義や働き方改革の発表およびグループワークからヒントを得たり、思考を深めることができたのではないか。これらの学びををもとに、今後の現場での取り組みがより良い成果につながるよう頑張ってほしいという話がありました。
研修生からは、今村節子先生のご功績を知り学ぶ機会を得て、慈愛の看護に誇りを感じた、現場で科学的看護実践を行うとともに後輩にも実践を通して伝承していきたい。副師長として慈愛の看護を伝承する役割を担っていることを実感した。働き方改革の取り組みは、スタッフや他職種の力を借りたり、巻き込むことの重要性を感じた。日ごろから根拠ある指導を行いたい、評価は数値化して可視化することが大切だと学んだ等の反応がありました。
今回の研修の学びを通して、令和6年2月までに成果の得られる目標を設定し、3月の研修後レポートでは成果として報告できるよう取り組みを進めていただきたいと思います。
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