日時 | 令和元年8月10日(土) 8時30分~17時30分 |
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対象者 | 今村総合病院・いづろ今村病院・谷山病院卒後3年目看護師、その他希望者 |
参加人数 | 73名(今村総合病院:41名、いづろ今村病院:18名、谷山病院:10名、愛結:2名、本部:2名) |
講義 |
「危機的状態の患者家族への看護」 |
講師 | 鹿児島大学医学部保健学科 地域包括看護学講座精神看護学
教授 堤 由美子 先生 |
慈愛会看護部 ラダーⅡ(後期)対象者(概ね卒後3年目)研修を実施して
クリニカルラダーⅢは、概ね卒後3年目の看護師が対象でありますが、この時期から、新人のプリセプターという役割をはじめ、後輩の指導をしていかなくてはならない時期になってきます。看護業務の優先度を考えながら、おおむね業務できるようになってきた時期ではあります。しかし、いわゆる『看護の心』をしっかり理論的に落とし込んでいかなければ、対象の心に届く慈愛の看護とはならないと言えます。『心に届く慈愛の看護』を実践するには、常々氷山モデルで伝えている「氷山の一角」だけをとらえていては、本物の看護とは言えません。氷山の下にある深い部分、『想いや辛さ』を把握し、人としての当然の反応を理解し、ケアをしなければ『心に届く慈愛の看護』は到底できないのです。その看護の心を理論的に学習し、患者さんの人生の回顧にも関われるような看護師を目指して、後輩も育成できる看護師になって欲しいという願いをこめた研修を計画しています。
今年度も講師には、鹿児島大学医学部保健学科教授の『堤由美子先生』にお願いし、「危機的状態の患者家族の看護~心に届くケア~」について、悲嘆のプロセスを詳細に、また実際の事例と重ねながら講義していただきました。
一日かけての講義と事例検討で、自分の対応した事例の看護を、振り返りながら学習し原点に立ち戻る機会です。講義を通して危機的状態にある患者さんの心理は当然の反応や行きつ戻りつの状態であり、あてはめたり決めつけてかかわるのでなく、そのような状態にあることを受け止め心に届くケアを実践していくことを学ぶことが3年目のこの時期に意義深い研修だったと思います。
研修生のグループワークのまとめで「病いの物語の登場人物になれるように心に届く看護を実践していきたい」とありました。ケアの中で自分が登場人物になっているか、登場人物になるには講義で学んだ「患者の身近にいる看護者が患者に関心を寄せ、気遣いをもってかかわること、この関わることに伴う責任を引き受けること」具体的にどのようにケアすることなのかを再度振り返り、学習した知識を活用し、今後の看護にしっかりと生かしてください。先生の講義で学びました「堪忍袋の緒を解く声かけの例」を大切な学びとして実践に移せるようにと思い小さなカードにさせていただきました。折に触れ思い出し、一歩前に進んでほしいと思います。
令和元年8月10日
統括看護部長
木佐貫 涼子
「開催の挨拶」
木佐貫統括看護部長
~ 研修風景 ~
講義Ⅰ:心に届く看護とは?
講義Ⅱ:病の物語の一般的展開の仕方の概要
講義Ⅲ:病の物語の一般的展開の仕方
・・・発病による悲嘆プロセス
講義Ⅳ:発病による悲嘆プロセスに沿ったケア
講義Ⅴ:患者の悲嘆プロセスに関わる看護者のケア
~鹿児島大学医学部保健学科地域包括看護学講座精神看護学教授 堤 由美子 先生~
グループワーク :学んだことを今後の実践にどう活かすか
≪ 集合写真 ≫
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