皆さん、「牛乳貧血」ということばをきいたことがありますか
乳児期後半(生後6~7ヶ月)から幼児期には成長のため特にからだが鉄分を必要とするようになりますこの時期に牛乳を大量にとり続けたうえに食事から鉄分が十分に摂れていないと、鉄分が不足し貧血がおこりますこれが「牛乳貧血」と呼ばれます
乳幼児の鉄の1日の必要量は6-8㎎ですが、100mL注の鉄分の量はこのようになっています
・粉ミルク:0.78mg
・フォローアップミルク:1.0mg
・母乳:0.2mg
・普通牛乳が0.1mg
です
母乳からの鉄吸収は摂取量の約50%ですが、牛乳からの鉄吸収は摂取量の約10%です牛乳に含まれる鉄分が少ないことに加え、牛乳だけでおなかがいっぱいになり他の鉄分を含む食事を食べなくなることも貧血の原因のひとつだと考えられています
牛乳はカルシウムなどの摂取には欠かせないものですが、1日に必要なカルシウムの推奨量は、1~2歳の場合は400mg程度です牛乳の場合は100㏄につきカルシウムは110mg程含まれていますしかし、カルシウムはその他の乳製品や小魚、豆類でも摂ることができます
お子さんが大量かつ長期にわたって牛乳を摂っていて、顔色がすぐれなかったり、むくみ、息切れや疲れやすいなどの症状がある場合には、牛乳貧血をおこしている可能性があります牛乳はカルシウムなどの摂取には欠かせないものですが、飲み過ぎには注意しましょう